ステビアがソフトドリンク・メーカーの業績不振を救うか

2008年12月 2日

パラグアイのジャングルに住むインディアンが昔から飲料を甘くするために使用していたと言われる植物の葉が、コカ・コーラ社やペプシコ社の業績不振を救うかもしれない。米国食品医薬品局(FDA)は、パラグアイならびに中国で育つ植物ステビアの葉を原料とするカロリー・ゼロの甘味料を正式に認可する用意が整ったようだ。この天然甘味料の使用により、世界最大の米国炭酸飲料メーカー、コカ・コーラ社とペプシコ社は、ここ数年にわたる炭酸飲料売上低迷を変えられると期待を高める。FDAはより精製されていないステビア・エッセンスの使用を栄養補助食品としてのみ認可しており、メリサント社が、ダイエット用卓上甘味料としてすでに使用している。このメリサント社がペプシコ社と組み、砂糖の200倍の甘さと言われるステビアの新エッセンス、rebaudioside Aの正式認可をFDAへ今年5月に求めた。一方、米国穀物メジャー、カーギル社は、コカ・コーラ社をパートナーとし、同時期、同様のステビア・エッセンス使用の申請書をFDAへ提出。これら二社の動きは、化学薬品会社メルク社(ドイツ)を含む多くの企業に、アフリカや南米におけるステビア植付や精製所建設の機運を高めている

(Bloomberg News, 2008 November 30)

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