米国消費者、アンハイザー・ブッシュ社買収に乾杯!の可能性も
2008年 7月14日
ビール・メーカーとして世界第2位のインベヴ社(ベルギー)と米国最大のアンハイザー・ブッシュ(AB)社(米国市場48%強を占有)の合併合意について、失望を示す米国民は、コカ・コーラ、マクドナルド、フォード等に対しても米国民が同様に抱く「米国ブランド」としての独立性を失うことを悲しむ。しかし、インベヴ社によるAB社の買収が承認された場合、米国の消費者が得るものも少なくないと関係者は読む。インベヴ社は、AB社がすでに持つ米国津々浦々に張り巡らされた配送網を利用可能となる。つまり現在、米国の大都市でしか入手できないインベヴ社の人気ブランド、ステラ・アルトワが米国どこででも購入可能となる。折りしも米国ビール市場では、消費者の国内産ビール離れ、ワイン、輸入ビール、地ビールへの移行が顕著だ。これまで両社の提携によりAB社を通じ米国で販売されてきたインベヴ社ブランドの販売価格が、この買収で、今後下げられる可能性もある。AB社買収で米国消費者に与えた負のイメージを払拭するためにもインベヴ社は、このような策を講じると見る向きもある。この買収は、米国消費者にビールの選択肢を増やし、尚且つ、それらを手ごろな価格で入手する機会を与えると、ある業界筋はコメントする
(Reuters, 2008 July 14 / NBC5.com, 2008 July 14)