ビール業界再編を次に起こすのはインベヴ社か

2008年 1月31日

先週のハイネケン社(世界第4位のビールメーカー)とカールスバーグ社(第5位)によるスコティッシュ&ニューキャスル社買収に続く業界再編は、世界最大のビールメーカー、インベヴ社(ベルギー)により引き起こされると、今予想するアナリストは多い。世界三大ビールメーカー、インベヴ社、SABミラー社そしてアンハイザー・ブッシュ社(米国)は、大麦価格とアルミ缶価格の高騰の影響を受け、経費削減・売上増を見込める合併・買収を模索していると言われる。これは、最近実現確実となった、米国第2位と第3位のビールメーカー、SABミラー社とモルソン・クァーズ社による米国ジョイント・ベンチャーにより、米国第1位の売上を誇るアンハイザー・ブッシュ(AB)社が、インベヴ社にさらに近づくのではと見る向きがあるからだ。他方、主力市場を米国、メキシコ、中国に置くAB社の市場が、急成長を続ける新興市場からすでに3分の2の収益を確保しているインベヴ社にとり充分魅力的であるのか、また、AB社を通じインベヴ社欧州ブランドの米国への販売が実現している現在、AB社との完全なる合併がインベヴ社にとり必要なのかを考慮し、この二社合併の可能性は薄いとする声も聞かれる

(International Herald Tribune, 2008 January 30)

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