アフリカ、ソルガム・ビールの現地生産進む

2008年 1月10日

ハイネケン社(オランダ)とギネル・ビール・ブランドを持つディアジオ社(英国)は、チームを組みアフリカの自立を支援する。ビールの原料となる大麦は、ロシアやカナダなどの寒冷地で最もよく育つため、輸入に依存している上、最近の世界的需要増に伴い、大麦そのものの価格高騰が続く今、それに代わる、現地で容易に育つ穀物 - ソルガム - に注目する。ハイネケン社は、90年代初頭、ナイジェリアによる麦芽輸入禁止に伴い、同国でソルガムを使用するビールを初めて作った。2年前より同国にソルガム麦芽製造工場建設を開始しまもなく操業する。同社は現在ソルガム使用のビールをナイジェリア、ガーナ、シエラ・レオネ、ルワンダ、ブルンジのアフリカ5ヵ国で醸造し、スターやグルダーのブランド名で販売。ギネス・ビールをアフリカ周辺28ヵ国で醸造するディアジオ社は、ナイジェリア、ガーナそしてシエラ・レオネに限りソルガム使用のギネスを醸造。両社いずれも、今後アフリカのより多くの国々でのソルガム・ビール醸造の可能性を見出しつつある。現在、ソルガム・ビールはアフリカ特有のものではない。アンハイザー・ブッシュ社が1年前、米国にて大麦アレルギーを持つ消費者向けに、レッドブリッジの名でソルガム・ビールを発売、が、それが持つ独特の甘さが特に女性の間でも人気となっている。ミルウォーキーの地ビール・メーカー、レイクフロント社のソルガム・ビールは同社で一番の売上を誇るビールだ

(Financial Times, 2008 Janunary 9)

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