エネルギー飲料売上、欧米がアジアに迫る

2007年12月17日

エネルギー飲料売上量は、長年、アジア・環太平洋地域(2006年度48%)が北米(同29%)・西欧(同13%)を上回る。それにはすでに市場が成熟する日本が大きく貢献する。が、一人当たり年間消費量12.1リットルを記録する、世界一のエネルギー飲料消費国は、エネルギー飲料を代表する製品レッドブルを発掘したタイだ。エネルギー飲料の年間売上量も米国に次ぐ第2位。ベトナム、インドネシアのこの分野での急成長はその経済成長に伴うものだが、タイの場合、成長の理由はそれだけではなく、既存の薬用食物の補給習慣、自然医療への信頼にあるという。この慣習は、近年の経済成長の影響で変化した、多忙で利便性を追及する生活様式に合うエネルギー飲料となって続いている。2006年度、エネルギー飲料の爆発的売上を記録した北米・西欧市場は、アジアに肉迫した。欧米ではエネルギー飲料は比較的高い価格で売れ、更に付加価値を加えること(例えばエネルギー・スムージーなど)で価格を上げ続ける。今後アジア地域で成長を続けるには、価格に敏感なこの地域の消費者に、そのような欧米式をそのまま持ち込むことが適切な戦略にはならないだろう

(Business Monitor International, 2007 December 14)

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