欧州ビール・メーカー、モルト不足に直面する可能性も
2007年 4月10日
ドイツの主要モルト・マーケティング会社によると、EUでは、ビール醸造で最も重要な原料のひとつであるモルトに使用されるスプリング・バーリー(大麦)の今年の植え付けが、昨年に比べ2%減る見込みとのこと。昨夏の不作により現在高値を付ける大麦は、通常ならば、その植え付けが促進されるべきにも関わらずにだ。それに代わり、EUの農家の多くが、バイオ燃料用穀物をより多く植え始めたと見られている。需要が伸びるバイオ燃料用穀物は、ビール用大麦に比べ高品質を求められることがなく、天候に左右されやすい農家にとっては安全な、確実に売れる穀物と言える。この動きは、バイオ燃料プログラムを進めるEU諸国 - ドイツ、オーストリアならびにデンマーク - で特に顕著になると予想される。欧州のモルト生産者ならびにビール・メーカーは、今後、モルトは容易に入手可能という従来の考えを変え、より早い時期から、スプリング・バーリー栽培の契約を農家とすることが必要不可欠となるかもしれない
(Reuters., 2007 April 5)